Sano ibuki「決戦前夜」はなぜバンプの曲っぽいのか
ぼくらの7日間戦争というアニメ映画の主題歌です。
見た目の米津っぽさ、声の藤原基央っぽさがネットで(あまり良くない意味で)話題になってます。
バンプファン歴14年の私が聞いた感想ですが……かなりバンプじゃねえか!!!!
というわけで、どうしてこの曲がバンプっぽいのか音楽理論を一瞬かじっていた私ができる範囲で解説します。決してdisる意図はないのでご了承。
- ハーフダウンチューニング
多分ですが、この曲はハーフダウンチューニングだと思います(いきなり憶測)。
絶対音感持ちではないので断言はできないのですが、後述のメロディーラインと合わせてハーフダウンっぽいな、と。間違ってたらすみません。
なんでハーフダウンだとバンプっぽいのかというと、バンプはほとんどの曲がハーフダウンだからです。以上です。
弾いてみた動画も(一つだけ)あったので見てみましたが結局分かりませんでした。俺は馬鹿か?
- メロディーライン
誰が聴いてもわかりやすくバンプです。特に既視感(既聴感?)を覚えたのはサビ。
バンプの曲のサビは「メロディーラインを上げて盛り上げる」のではなく、「敢えてラインをそこまで上げず(下手したら下げる)、それでも盛り上がるつくりにする」というパターンがしばしば使われます。
代表的なのは「才悩人応援歌」や「虹を待つ人」でしょうか…音程が上がるとこは上がるんですが、全体的に見ると比較的平坦なライン。
「天体観測」も「見えないものを」まではずーっと同じ音程です。「HAPPY」も「(か)なしみが消えると」まで同じ。上がらないんですね。
決戦前夜は最終的に上がるんですけど「晴れた空の青さすらも」は下がります。バンプの曲をよく聞く人ほどサビのバンプ感を強く感じると思います。逆にBメロとかはそこまで…という程度ですかね。
- 曲の構成
曲の1コーラス目だけ切り取るとAメロ→イントロ→A→Bメロ→サビと進んでいきますが、これもバンプでそこそこ使われます。最近の例で言えば「Hello,world!」が当てはまります。
- 声
もうあえて似せてるだろ、と言いたいところですが声はそもそもの声質がある程度近くないと完璧に似せることは難しいです。
とはいえ決戦前夜を聴く限りでは高音部以外はかなり近い。研究してそう。
他にもイントロのリフがRADっぽいとか色々ありますが、昨今は「バンプオブチキン」というジャンルが確立されているとまで言われているので(要出典)、そんなもんと思っています。
この記事を書くために両者を聴き比べていますが、なにも違和感なく聴いていられるレベルには似てます。ただ、声が似てなかったらここまで話題になってたのかな…と思ったり。
いずれにしてもまだ聴いたことがない人は一度聴いてみることをおすすめします。普通に曲の完成度高いですし、この機に聴き漁ってみては。
1年ぶりに書く記事がけものフレンズ2の批判ってどういうことだよ
我々はとんでもないものを見せられた。後悔しかない。
「あー、けもフレ2はどうせ1期ファンに胡麻摺る程度の凡作なんだろうな」と主人公たちのキービジュ公開時に感じた。最重要キャラのサーバルはまだいいとして、かばんはたつきとともに降板したのだろうと。
その時点でいわゆる正統続編ではない、パラレルあるいは同時間軸だけどサーバルとかばんは何らかの理由で別れ、その件については作中で明らかになるのだろうと思っていた。
蓋を開けたらただのNTRじゃないか。
サーバルを適当に記憶喪失にして、序盤はほぼ新キャラで話を回し、回しというか背景が違うだけでやってることは全話一緒なんだけど。明確な目的地があるわけでもなくダラダラダラダラ。これなら適当なギャグマンガ読んでる方が65536倍面白いなと思っていた矢先にかばんさんのお出ましとは。
いやまぁかばんさんが出てきたときはちょっとは嬉しかったよ、これを機に話がグッと進展するんじゃないかと期待は確かに持った。
しかしながら見せられたのはそれまでと何ら変わりない茶番。「かばんちゃん」のアナグラムで「茶番感」を思い付いた人はもっと評価されていい。
肝心のかばんさんは大人になったのかサーバルたちに同行するわけでもなく主人公一行とは一線を置いちゃったし、その後は「こいつら出しときゃ満足か?」と言わんばかりの1期キャラ総出演(一部は出なかったが)。
訳のわからない「フレンズ型のセルリアン」とかいう存在やビーストの話、キュルルがイエイヌに取った謎の態度など、ぶん投げられた伏線は作中では全てぶん投げっぱなし。はっきりとした答えが出ないままラストシーンの浜辺まで再生時間はただただ進み、突貫工事のようにかばんさんが熱烈アプローチを仕掛けるも玉砕、さらにはイエイヌに煽りのイラスト送付とはほんまキュルカスは鬼畜としか言いようがない。
「推論だろ」と言われるかもしれないが、この作品とは呼べない映像はたつきに対する私怨としか思えない。たしかにかばんは原作からしたら異物なのではあろうが、かばんという舞台装置を上手く生かせたからこその1期の評価であって、彼女は主人公の1人でありつつも周囲を引き立て、話を盛り上げるにふさわしい役回りではなかったか。
それに比べてキュルカス(以下カス)はどうだろう、作中の言葉を借りれば「動物たちを従わせる」という明らかに「動物よりも立場が上」の存在になってはいないだろうか。目には見えないが感覚として上下関係がそこには存在し、カスは自分の意思を一番に尊重しているようにも思える。
先程かばんはたつきとともに降板したと書いたが、かばんがたつきでカスが吉崎なんだよ、もう。
かばんは「〇〇したい」という目的こそ確かに持っていたかもしれないが、フレンズたちとは相互扶助の関係で物語は進んでいったし、自ら危険を顧みず身を呈する場面もあった。
カスはぬるま湯に浸かりながら「おうちどこー」とのたまうだけで、知恵を貸す場面はあってもそれが「カスSUGEEEEE」にしか受け取れない場面ばかりだったように感じる。
たつきも吉崎にも同じことが言えるのではないか。たつきは少数精鋭ながらあれだけの作品を作っていた。「声優以外の仕事は99%たつきがやった」という記事もあったような気がするが、少なくともそれらの記事や本人の発言など色々な話から総合するとたつき自身は周囲の人間へのリスペクトをしっかり持ち合わせているように思える。
一方、カスという存在を作中に放り込むのはいわば吉崎観音という存在を中心にアニメプロジェクトが動いていることをそのまま写しているように見える。だからそれがキャラクターにも反映されて見えてしまった、と私は思う。
まして「これは俺のものだ!触るな!出ていけ!」というだけならまだ10000歩譲って許したとしても「触るな!出ていけ!出ていったな!よしじゃあお前を56す!」というただのやべえやつだからそれを見せられている側の不快感は言うまでもない。
まぁ本当に本当のところは真実が明らかになっているわけではないのでこれ以上言いたくもないけど、内田彩さんのファンとしては内田さんがかわいそうで仕方がない。
1期から通してかばん、ミライ、ボスと3役をこなし、貢献度は相当なはずなのだが、2期ではかばんを雑に扱い、かばんにボスを雑に扱わせるという6話の一幕は本当にやばいと思った。
演じる側からしたら鏡の前の自分に暴言を吐き続けるようなことをさせているんだぞ、吉崎お前自分でそれやってみろよ。3カ月間やるんだぞ、絶対やれよ。マジで。
……吉崎本人には決して届かないんだろうが、あんまりだ。本当に、本当に悲しい。ファンだからというのを通り越して拷問に近いことをしているということが純粋に許せん。
ダラダラ書いたが、結論としてアークファイブ超えは妥当。これぐらいの現実を叩きつけても制作陣はへのかっぱなんだろうが、一つの結果として今後も世に残っていく数字が出たのは大きい。
自分自身アークファイブを超えるのか気になって最終回のニコ生を見ていたが、要はアンケートを見るために23分数十秒をくれてやったわけで、そういう意味では期待に応えてくれた。それにしても、炎上商法なんだとしたらやり方が不快すぎる。
今回制作に携わった首脳陣は二度と業界で活動しないでいただきたい。切なる願いだ。
追記:ポプテピピック14話でおざぴゅあうっちーコンビが「信者になんて媚びやしねえんだ アンチなんてどうでもいいんだ それこそがクソアニメなんだ」と歌っていたが、けもフレ2最終回前日に、声優がその回ごとに違うという特徴を持つポプテピピックの1年ぶりの放送で予言していたとはさすがに思わなかった。ぶくぶ見直した。
大川ぶくぶ「(どうしようもない体たらくのKFPに対して)こういうのはちゃんと怒られろと思った」ということなんだろう(適当)
追追記:
これ、やばいよね。PPPはお気に入りなんだかなんなんだか知らんけどほとんどの1期組が奥の方にいる+かばんさんは中央で1人ぽつんと
たつき=かばんだってはっかりしたねこれで。嫌がらせでしかない。
アホくさ。大の大人が公共の電波使ってやっていいことじゃねえわ
せっかくだからスクフェスを隅から隅まで遊び尽くす
かわいすぎ。
せっかく長いことやってるんだし、スクスタリリース前にスクフェスで楽しみ尽くすにはどうしたらいいかと考えましてですね。
●部員コンプ
無理。そもそも現時点でどんなに頑張っても獲得不可能な部員がいる。
●推しのUR艦隊を作る
少なくともAqoursの誕生日メンバー限定勧誘が追加されてからですかね。まぁ今年のことり誕は全力ですけど。
●楽曲目標コンプ
これは今からでもできる。常設曲全難易度SSSとか(途方もないけど)達成したら感慨深そう。
ってことで、2番目と3番目は実現可能なので、この辺りからやってみようと思います。ほんで、たまに報告がてら記事にしようかなと。
蟹はそろそろ予定してた大型アップデートを少しずつ実現してくれ。スクスタ遅くなってもいいから。
盗忍!剛衛門の話
ブログ新しくしてからパチスロの話は控えようかとも思ったんですけど、剛衛門が個人的にめちゃめちゃ面白いしめちゃめちゃ勝てるんじゃないかと思うので「ここが面白いんだよ!」というポイントをまとめてみます。
剛衛門をホールから消さないようにみんな打ってくれ。実際に勝てるかどうかは知らんけど。
勝ちやすい?理由その1
【天井狙いが強力】
言わずもがな、剛衛門はハマればハマるほど鬼賽(=ART突入時の特化ゾーンのゲーム数)が増えていきます。
1000G以降は100G毎に確定で鬼賽を獲得。1500G以降は5個や10個の鬼賽を一気に獲得することもあり、こうなると鬼粋消化が逆にプレッシャーになってきます。
剛衛門の天井は盗目回数なので、低設定ほど深いハマりに陥る可能性が高いです。6はほぼ33回以内に当たるので、天井からの一撃には期待できません。初当りを重ねてどっかの鬼粋で事故らすって感じです。
勝ちやすい?理由その2
【鬼粋がほぼ設定不問】
絶景RUSHはめちゃくちゃ設定差がある部分ですが、メインの特化である鬼粋は設定差=小役確率程度しかありません(数値知らんけど奉行大戦突入率は設定差あるかも)。
その上、さっきも書いたように低設定はハマりやすい≒鬼賽がそこそこある状態で初当りに辿り着きやすいことから、とにかくベル以上さえ引ければどんな設定でも出るんです。
一番しんどいのは700とかハマって赤7で20G、鬼粋で14G乗せて終わりみたいなパターン。こうなるとおひねりに期待するしか無くなります……。
勝ちやすい?理由その3
【即ヤメできる】
これ重要。一応ART終了後は山門ステージからですが、僕は高確はアテにしていないのでいつもRT転落で即ヤメしています(盗目STが残ってるときは消化しますが)。
もちろん、ART中に地道に鬼賽を貯めたのに鬼粋に入らずARTが終わってしまったときや、天井回数の示唆、設定示唆で続行するときはあります。なんだったら思考停止させてボケーッと打ってるときもあります。「鬼粋やりてー(鼻ホジ)」みたいになりながら。
とまぁ、ちゃんと打てば剛衛門ほど楽な機種も無いんじゃないかな、と。その分落ちてないですけどね。
僕が剛衛門を好きなのは「甘い(?)から」「大都だから」というのももちろんそうなんですが、鬼粋中の「ピューーー↓イーーーー↓」を聞きたいだけというのもあります。割とマジで。紅黄金降臨は言うほど完全告知じゃないし金づる中の抽選が見えないのがアウト。寿司は選んだことが一度もありません。
というわけで鬼粋中のアツ打ちだけ紹介して終わりたいと思います。皆さんご存知だと思いますけどね。知らなかった人はぜひ試してみてね。
●ナビ有り時
※黒ナビ&デカナビは上乗せ0確
①左1st
下段ベルでベルor盗目1確
②中右左
中段ベルテンパイでベル2確
③右1st
上段ベルテンパイでベル2確(右中左のときは盗目も有り)
●ナビなし時
※RB中はナビなし=上乗せ0確
①順押し
バーorブランク上段停止以外で上乗せ1確
ベル下段テンパイで共通ベル2確
②逆押し
ベル中段でCBor弱獅子舞1確(=上限・下限UPに期待)
ベル下段で共通ベル1確
獅子舞or赤7下段で強獅子舞or盗目1確(赤7下段停止は強獅子舞取りこぼしの可能性アリ)
鬼粋中ナビなしは逆押し以外する価値ないです。ラストゲームナビなしでブランク止まったら死刑宣告ですけど。
スクスタ特番がすごすぎた
去る1月28日にAbemaTV独占で「ラブライブ!AbemaTVスクスタ特番! 〜スクールアイドル大集合〜」が放送されましたが………………。
なんだこの番組はあああ!完全にその時歴史が動いただよこれ!!やべえよこんなの!!!
いいですよねえ、こういう写真が世に出回る世界線にようやく突入したんだな、と。
番組の内容としましては、スクスタの情報よりプラチナドンキの情報の方が詳しく紹介されていたほどスクスタの進捗が芳しくないんだなという感じでしたが、3グループがわちゃわちゃしてるだけで全て許されたのでセーフ。
ボイスドラマは昨年公開されたμ'sとAqoursの掛け合いによるスクスタPVよりもさらに濃い内容で大満足でした。大満足みかん。千歌ちゃんだけに(大嘘)
イメージダービーはやっぱりメンバーのことちゃんと分かってるなあ、愛だなあという感じでしたね。
僕はまるちゃんの朝ドラ見たいですね。朝から癒やされそう。
言い出しっぺチャレンジは全敗することほのうみ、ストップウォッチをぐるぐるするしゅかが最高だった。
これ完全に穂乃果が憑依してるよね……。いい……。
料理企画も「1年生チームはバラエティよく分かってんな〜」と逆に関心してしまいました。
これ絶対ファンミとかやる度にスレに上がるだろ。特にLVは魔境だからね、厄介がいたらすぐ通報しよう。
もう逆にスクスタはクオリティ上げるために延期しまくってもいいから隔月ぐらいでこういう番組やってくれませんかね?みるみるミルキィよろしくらぶらぶラブライブ!をBS11辺りで……。
リアタイだけの総視聴数120万以上ということでね、大反響は間違いないでしょうから、これだけでなく第2弾第3弾と続いてほしいものですね……。
ラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ2期雑感
明けましておめでとうございます。
新年1発目からこんな記事でいいのか分かりませんが、とりあえず先日最終回が放送されたラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ2期を振り返っていきたいと。
ではまずあらすじから。
初めて出場したラブライブ!は地区予選で敗退となり、迎えた2学期。冬の大会に向け気持ちを新たにするAqoursだったが、そこに学校説明会の中止という話が。それは実質的に廃校決定ということでもあったが、それでも諦めたくない、足掻きたいとAqoursはひとつになる。
あれ、これ全話書いてたらとんでもない長さになるな……。まぁ1話はこんな感じ。YouTubeで見られるからみんな見てね。
さて、わりかし重いスタートだったわけです。だいたいずっと重かったように思いますね。廃校問題を引っ張りすぎたというのが原因なんでしょう。
廃校問題が終息するのは7話ですが、7話までは(一部を除いて)だいたい重苦しい雰囲気が取り巻いていて、細かいことを言えば脚本や演出も「えぇ……」と声に出るようなものだったと思ってます。
せっかくMIRACLE WAVEという底抜けに明るい曲が6話のラストで披露されるのに、それも7話になったら廃校が決まって「ラブライブ!なんてどうでもよくなってる」で台無しなんですよ。いや、MIRACLE WAVEをやったからこその決勝進出なのはわかるんですけど、そこと廃校を結びつけるなと。
ラブライブ!優勝=廃校阻止じゃねえから。もっと言えばラブライブ!優勝=廃校阻止=輝き発見じゃねえから!!
敢えて口が悪いように言いますけど、決勝に進出したのに自分たちの感情だけで決勝の舞台を辞退するのは、言うなれば蹴落としてきた数多のライバルに失礼なことをしていると思いますね。もっといえばトップ通過したわけですから、同じ決勝進出の2位・3位のグループにも失礼ですよね。バカチカだよ本当にお前は!!
しかもその鬱状態から立ち直るきっかけはモブたちの一言という。個人的にはここが本当に酷かったと思います。地団駄を踏む千歌は動きとしては可愛かったですけど、そもそもラブライブ!なんてどうでもいいとか思わずに、せっかく『空も心も晴れるから』を流したんですから、答えは自分たちで出してほしかった。
面白いことしたくなったと
君に伝えなくちゃ 家に帰ったら…
なんでしょ!?もう失うものなんてないんだからひっかき回して、回して回して優勝しちまえばいいじゃん。面白いこと考えてくれよ。なんで一寸先は闇状態になってんだよ。
……まぁそんな感じでもうね、とにかく7話だけでもツッコみきれないぐらいクソポイントが詰まってます。
逆に廃校問題から脱却した8話以降は面白くなりましたかね。
やっぱりそこから見えてくるのは「テーマは一本化しないと散らかる」ってことなんじゃないかと思います。廃校問題とラブライブ!出場、それだけでなくAqoursの輝きを見付けるという三本柱でしたが、ちょっと多すぎた印象。
1話で廃校は決定的な状態だったんだから、入学希望者を98人まで増やせただけすごいじゃないですか。もうなんだったらその98人無試験で合格でもいいぐらいですよ。
良くも悪くも、僕はこういうアニメを好んで見る人は深く考察したりキャラの心情を読み解いたりするのが好きな人だと思ってまして(自分もそういうタイプなので)、そういう意味でも雑に描かれている――言い替えるなら必要な描写が不足していたり要らない描写が多くなったりしているのはいかがなものかと感じましたね。
……悪いところばかり話していても面白くないので、良かったところもピックアップしていきたいと思います。
まずはキャラの掘り下げです。2期では2話・4話・5話・8〜9話・10話がキャラ回だったと認識していますが(間違ってないよね?)、そこまでトチ狂った感じもなく概ね良かったと思います。強いて言えば5話の犬奪還未遂ぐらいでしょうか、崩壊しかかってたのは。あぁ、あとは6話以降の梨子の急激なリトルデーモン化か。
曜ちゃんの個人回が無かったのは1期10話11話でやったからなのかは知りませんが、曜ちゃん推しとしてはちょっと残念ではありました。それでも11話以降はなかなか輝いてたと思います。
続いて先程も触れた8話以降の流れ。ツッコみどころが無いわけではないですが、描きたいものは伝わりますし、話の大筋としては粗がそんなに無く、特に11話以降は素晴らしかった。曲補正も大いにありますが。
そして作画。ほとんど崩れなかったのはすごいと思います。一部ミスっぽいのもあったり、しれっとEDのバス内部の絵が修正されていたりしたみたいですが、ライブパート含め素晴らしかったです。
そして、ラブライブ!の物語と切っても切れない関係なのが楽曲です。
劇中で流れた曲は一瞬で終わってしまったSaint Snowの2曲を除いて
- 『MY☆舞 TONIGHT』(3話)
- 『君のこころは輝いてるかい?』(3話)
- 『MIRACLE WAVE』(6話)
- 『空も心も晴れるから』(7話)
- 『Awaken the power』(9話)
- 『WATER BLUE NEW WORLD』(12話)
- 『青空Jumping Heart』(13話)
- 『WONDERFUL STORIES』(13話)
の8曲。これにOP・EDを加えると10曲ですね。
クオリティがすげえ。の一言。特に新曲。
『君ここ』『空心』『青ジャン』は既存曲ですが、選曲も流すタイミングも良かったな、と思います。
ラブライブ!でも1期8話で『僕らのLIVE 君とのLIFE』が流れたりしたように、1stシングルはどこかで来るだろうと思ってましたが、あの流れで来るとは思ってませんでした。
賛否両論ある3話でしたが、個人的には結構好きなんですよ。ラブライブ!っぽさがあるというか、「勢いで解決したれ!!」という熱量があるというか。
まんまこれ。というかラブライブ!のアニメって全体的にずっとこれじゃねえか。
空心は曲の良さで「沁みるなあ…」というわけではなく、「なんだこの展開は!?」と煮えくり返る視聴者のはらわたを鎮める役割があったような印象。それはそれでいいんです。前後の展開が歌詞と合ってないだけなんです。メンバーが一人ひとり物思いに耽るシーンはとても良かったですね。
そして誰もが予想したであろう青ジャン。自然すぎて一瞬青ジャンだったことに気付きませんでした。優勝したかしてないかを引っ張るために13話冒頭に持ってきたんでしょうが、それで良かったと思います。12話でやってたらまんま二番煎じでしたしね。
そして新曲ですが……。語ることが多すぎて記事がどえらい長さになりそうです。でも別記事にするとまた分かりづらくなりそうなんで、書いちゃいます。
まず『MY☆舞 TONIGHT』です。これは曲そのものより、この曲が出来た背景に注目したいですね。
見た方ならおわかりのとおり、この曲は2話のお寺で出来たものです。趣味の違いなどで曲作りに行き詰まった1年・3年チームが、雨漏りというアクシデントを経てひとつになる。そして出来たのがこれ。
雨。ラブライブ!、ラブライブ!サンシャイン!!含め幾度となく降っていた雨。よくないことが起こる前触れとして物語では多用されます。
例えば、無印では雨の中強行したライブで、『No brand girls』のパフォーマンス後に穂乃果が倒れました。2期1話でも雨が降っていました。さらに言えば劇場版でもニューヨークで雨に降られていました。
サンシャインでは1期3話が印象的でしょうか。他に、この後の話になりますが2期10話でも雨でした。
そして3話よろしく雨の後には虹がかかるように、雨というのは悪いことの前触れであると同時に、さらにその先の吉兆を暗示するものでもあります。
それが如実に出ていたのがこの2話だと思っています。本当によく出来てるなぁと思いましたね。
お次は『MIRACLE WAVE』ですが、これについては特に話すことがないんですよね。ライブでみんなマジで怪我しないように頑張ってほしいというのと、家虎だけは絶対に入れるなということだけは言っておきたい。
そして『Awaken the power』。これはですねぇ、よくやってくれたな、と。
日本語に訳すと目覚めるパワー。ポケモンのまんまそれですが、よくぞ、よくぞライバルグループとユニゾンしてくれたという印象です。
これについて話しておきたいのは、この9話放送後、まさかまさかの「A-RISE」がTwitterでトレンド入りしたということです。
無印では成らなかったライバルグループとの融合。μ'sがやらなかったこと、できなかったことを積極的にやっているのがAqoursでありラブライブ!サンシャイン!!なのですが、おそらく「μ'sとA-RISEで一つの曲をやってほしかった」という思いがトレンド入りまで導いたんでしょう。『SUNNY DAY SONG』?そんなのもあったね。
このトレンド入りに対し、なんと統堂英玲奈を演じた松永真穂さんが反応してくれたんですよ。「またやりたい」と言ってくれたんですねぇ。ありがたい話です。
そもそも松永さんは声優を引退したわけではないと仰っていました。ぜひこれを機にスクスタへのご出演のほど……よければ新曲なんてのもですね……。
そんなわけで、制作陣の意図しない(まぁ十中八九してないでしょう)所で期待感にあふれる話題が生まれたわけですよ。見えない力ですよ。目覚めるパワーですよ。
なんか上手いこと言った風になってて若干寒いので次。
次は『WATER BLUE NEW WORLD』。長いので新世界とでも略しましょうか。
もうこれはね……初めて聞いたときから鳥肌がヤバかったです。間違いなくTVアニメラブライブ!サンシャイン!!の集大成です。
前の記事でも触れましたが、アニメのサンシャイン!!において、大切な場面で流れる曲には必ず「未来」というワードが使われています。
なんだかね、物語の進行に合わせて未来を変えたくなって、変わり始めて、夢に気づいて、捕まえようとして。1期終盤からは具体的に自分がヒカリになって未来を明るく照らしたくなったり、本気をぶつけ合って未来を手に入れようとしたり。
姿勢が変わってきているというか、それが垣間見えるのがとてもグッと来るんですよね。
前の記事ではこんなことを書いたのですが、ちょっと訂正。新世界を聞いて気付いたのは、彼女たちの姿勢は別に変わってなかったってことなんです。
初めからずーっと、「今この時を全力で駆け抜ければ未来を変えることができるかもしれない」と信じていたんです。
結果として見れば、廃校という未来を変えることは出来なかった。それでも、ラブライブ!という舞台でより良い結果を残すために、浦の星女学院という名前を残すために、彼女たちは今までずっと保ってきたスタンスを変えることなく決勝の舞台で新世界を歌い切ったんです。
その結果、ラブライブ!で優勝できた。これ以上のことは無いでしょう。あってたまるかって話ですよ。劇場版の話どうすんだよこいつらやり残したことねえぞもう。
まぁ劇場版のことは置いといて、もう一つ新世界では重要なセンテンスがありました。
ずっとここにいたいと思ってるけど
きっと旅立ってくってわかってるんだよ
だからこの時を楽しくしたい
最高のときめきを 胸に焼き付けたいから
浦の星の「廃校」、そして3年生の「卒業」。2つの意味で、浦の星女学院スクールアイドルAqoursがラブライブ!決勝に出るのは最初で最後。だからこそこの瞬間を楽しく全力で、そして最高のときめきを、自分たちの輝きを見付けたい。そういう意味が込められているのではないかと勝手に思っています。
そしてその直後に青ジャンで「はじまった時のときめきずっとだいじにね」と歌っているんだからもうね、やばいですよ。ずっとときめいてるんですよこの子たちは。
この後にも話しますが初めからずーーーーっと彼女たちは輝いていたんです。それがこの部分から見えてくることだと僕は思います。
余談ですが、12話では1期1話の千歌と曜の東京旅行のシーンと同じ場所に立ち寄ります。こういうの、いいですよね。ジーンと来ました。二人とも申し合わせたわけでもないのに同じ場所に集まるってのがまた……。
※1/5追記
よく考えたら、この曲はもっと他の曲とも繋がる部分がありますね。
まずは『ダイスキだったらダイジョウブ!』の「キラリ! ときめきが生まれたんだと(以下略)」。これもAqours始まりの曲でした。やっぱりずっと輝いてるじゃないか(感涙)
そして忘れちゃいけない曲を忘れてました。『MIRAI TICKET』です。1期最終回、ラブライブ!東海地区予選にて歌われた曲です。僕はこの曲を紛れもない神曲と認定しているんですが、この曲にもこんなフレーズがありました。
あこがれ抱きしめて 次へ進むんだ
僕たちだけの新世界が(きっとある)
We say "ヨーソロー!!"
船が往くよ ミライへ旅立とう
青い空笑ってる(なにがしたい?)
ヒカリになろう ミライを照らしたい
輝きは心からあふれ出して
もっと先の景色望むんだ
新世界……。リンクしますね。もっと先の景色というのはラブライブ!決勝の舞台であり、輝きを掴んだ未来であり、この時点では廃校を阻止した未来なんでしょうかね。『WATER BLUE NEW WORLD』という曲の存在で解釈が広がりました。
なんでこの曲で決勝に進めないんだと未だに思います。あんな趣向を凝らしたパフォーマンスだったじゃないですか。いや、確かに奇行もあり、犬も連れ込んでましたけど……。
ミラチケはダメでミラウェがダントツの1位ってのが納得行きませんよね、個人的には。まぁそれはそれか……。
はい。ということで残りは『WONDERFUL STORIES』を残すのみとなりました。長いのでワンストと略します。これもね、昨日気づいたことがありまして。この曲は先程までの曲とは一線を画すものになっています。
ではまずこの画像をご覧ください。
両方とも新世界のライブ映像(?)です。1枚目は我らがヨーソローちゃん渾身のウィンクですね。2枚目はサビ直前のみんなが集まるシーンです。
両者の違い、分かりますでしょうか?簡単に言えば、メンバーがカメラ目線かどうか、です。
1枚目は新世界のサビ後半、一人ひとりが抜き出されてそれぞれウィンクしていく流れです。みんなカメラに抜かれていると認識しているのでカメラ目線なのはある種当たり前。
そして2枚目は誰もカメラを見ていません。これも当たり前といえば当たり前なんですが、これは決勝の舞台。本来ならステージからは浦の星の生徒やSaint Snowはじめ、多くのお客さんが見える状態です。だから基本的にはAqoursのメンバーはカメラなんて見ていないんですよ。観客に向けて歌っているわけです。
一方でワンストはどうか。
みんなこっち見てるんですよね。もちろん見ていない部分もあります。ラスサビの一人ひとり映っていくところとかがそうです。
でも3枚目の千歌、これは『想いよひとつになれ』の衣装ですが、カメラの動きに合わせて千歌はわざわざ後ろを振り返るんです。この部分、千歌はずっとカメラ目線。
これでわかるように、ワンストでは他の曲と比べると圧倒的にカメラを意識しています。
実はこれ、『決めたよHand in Hand』でも同様の手法が取られています。みんなかなりの割合でカメラ目線なんですね。
これだけではありません。この曲の特徴的な場面はまだあります。
まず一つめは、過去のライブパートの再現です。すごい演出ですよね。「おおおっ!?」と思ってしまいました。気合い入りすぎだろと。
そしてもう一つ、曲が終わったあとの幕が下りるシーン。ラブライブ!ってやっぱりミュージカルだなと思わされました。多分劇場版はこの下りた幕がまた開くところから始まると思います。予言しとく。
この曲、というか映像は、明らかに「アニメを見ている視聴者」に向けて作られているんです。多分そう。多分、というか間違いないと僕は思います。
じゃあなぜこんな演出にしたのか。それは「ラブライブ!サンシャイン!!という物語の『物語(≒フィクション)らしさ』を強調するため」であり、「最後まで見てくれた視聴者への感謝の気持ち」なんじゃないかと思っています。
もしかしたら『ススメ→トゥモロウ』や『Happy Maker!』でも同じかもしれませんね。そこまでチェックしてはいませんが……。
この演出に気付いたときはため息が出ました。なんだこれは、すごいぞこれは……と。多分このことを知った上でアニメを一から見直したら違う感想になるんじゃないかと今からワクワクしてます。今週のワクワクが決まりそう。
とまぁ、楽曲はまさに粒揃い、本当に作品を盛り上げるにふさわしいものばかりだったなと思います。
そして、物語の核であった「Aqoursの輝き」とはなんだったのか。これについても、ワンストの映像の中で千歌が答えを出しています。
分かった。
私が探していた輝き――私たちの輝き。
足掻いて足掻いて足掻きまくって、やっと分かった!
最初からあったんだ。
初めて見たあの時から。
何もかも、一歩一歩。
私たちが過ごした時間のすべてが、それが輝きだったんだ!
探していた私たちの輝きだったんだ!!
そして
青い鳥(探してた) 見つけたんだ(でも)
カゴにはね(入れないで) 自由に飛ばそう
と続きます。
メーテルリンクの『青い鳥』ですね。
もうこれは、これ以上の答えは無いというぐらい完璧な、100点満点の答えだと思います。綺麗すぎるぐらい綺麗です。
ここまでちゃんとした答えを提示しておいて、本当に劇場版で何をやるんでしょうね?全く見当がつきません。そういう意味では非常に楽しみですね。いつ頃公開かもまだ明らかになってはいませんが、まだ動くAqoursが見られると思うと嬉しいです。
長々と語ってきましたが、特に12話13話が本当にすごく良くてですね、「終わり良ければすべて良し」とはこのことなんだなと感じました。
1期最終回はボロクソに叩かれてましたけども、あれも1期最終回ではなく、「ラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ13/26話」という見方をするとまた違った印象になるんじゃないかと、今となっては思います。
個人的にはまだまだ掘り下げてほしい部分や日常の一コマなど、見てみたい物語はたくさんあって、これから先もそんなものが供給されたら嬉しいなと思ったりしてるんですけど、まぁ期待できるとしたらスクフェスやスクスタぐらいですよねぇ。
とにかく、終わるのが惜しいというか、そう思えるだけの作品だったと思います。キャスト・スタッフの皆さん、大変お疲れ様でした。また劇場版で楽しいストーリーを見せてください。期待しています。
ということでお別れです。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。